坪口先生から伺った指揮法 [合唱]
昨日、福井ソアーベ児童合唱団の坪口先生宅に招待され、おじゃましてきました。僕と富山県のS先生、そしていつもコメントをいただくBird先生と3人で行って来ました。
午後2時におじゃまし、なんとそこから7時間ものお話し。しかし、あっという間の楽しい時間でした。そこからたくさんのことを学びました。合唱指導を中心として、そこからいろんなお話しに発展していきました。冒険談。生き方論など。まるでドラマのようなお話。それらのお話しは、学級経営や普段の生き方など、いろんなことに通じる話でした。本当に濃密な楽しい時間でした。
その中で、僕は指揮法について書いてみたいと思います。
指揮法、僕の未開拓の分野です。坪口先生はその指揮法について詳しく、そしてわかりやすくお話ししてくださいました。(なお文責はすべてムッシュにあります。)
●指揮者の役割
材料を集めて音楽にする。それぞれの素材を生かし、いかにうまく盛り付けておいしく見せるか、それが指揮者の役割だそうです。普段の練習は皮をむいたり切ったり、味付けすることに相当します。本番は盛り付けです。
●タクトで声が変わる
指揮者のタクトで、声はかわると言います。指揮者は責任重大な役目なのです。
●指揮者はハイカラに
美しい仕草で見せることが大切だそうです。たとえば手品師が手品を見せるときのように。
●そのための具体的な動き
・お尻の穴をしめ、背筋を伸ばした姿勢…モデルをイメージすればいいのでしょう。
・体のねじりを入れる。(高音・低音に指示ができる。)
・2本ある手を上手に使う。
・日頃言っていることを、手を使ってやる
僕の指揮をご覧になって、下のようなアドバイスを頂きました。
・指揮者はいらない動作をしない。(無駄なことをしない。)
つまり子ども達の歌のじゃまになるような動作をしないということです。
・手を横に広げない。(戻すときに時間がかかる)
僕は体が大きいので、手を横に広げると、子ども達の歌のじゃまになり、また戻すときのロスタイムでまた歌のじゃまをすることになります。そのために小さめに手首をうまく使うようアドバイスを頂きました。
指揮は、子ども達の歌声を美しく盛り付けるための役割であって、じゃまをするものではない。その姿は力むことなく美しくハイカラに、そして子供達にわかりやすくかっこよく行うこと。
さらに以下のようなアドバイスを頂きました。
出だしをしっかりそろえる。
曲全体で、押さえる所を明確に
ハイカラに味付けをする。
強弱を明確に
最終的に、合唱団の歌は指揮者の音感で決まるとも言われました。音楽性・フレーズ感・間のとり方など。そのためには、聞く耳を育てることが大切。良いものを聞くと良いと言われました。例えば、正月のニューイヤーオペラコンサートなど本場の音楽を聞く。
合唱の良し悪しは素人でもわかります。ポイントは聞くと気持ちよくなる音楽作りです。
今までわけのわからなかった指揮法について、何となくですが、少し見えてきたような気がします。今の僕には、指揮法の習得が必要なようです。そのために以下のようなことをしようと思っています。
曲の部分部分の指導のポイントを明確にすること
そのポイントを手を使いながら、指導し、指揮を作り上げていく。
坪口先生の指揮の部分を見て、動きを研究する。
鏡を見ながら、自分でもやってみる。
考えると、あのような有名な先生が、気さくに、合唱指導の真髄に触れるようなことを長時間にわたってお話ししてくれたこと、本当にありがたいことだってつくづく感じます。
器が違います。本当に考えれば考えるほど、ありがたくってありがたくって、涙が出そうになります。
すばらしい人に出会えた幸せ、そして幸せな時間をプレゼントしていただいた幸せを感じずにいられません。
坪口先生の本を偶然見つけ、読むことで大感激しました。勇気を振り絞って、合唱団の見学をお願いしました。それがご縁で、こんなお付き合いをさせていただくようになるなんて、人生って、なんておもしろいんでしょう。
人との出会いって、運命を変えます。
坪口先生ご夫妻には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
坪口先生のお話しを伺って、人生って、冒険に満ちたドラマだって、本当に思います。そして、僕もそんなドラマを作り上げていきたいです。ありがとうございます。
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