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障害を持つお子さんの御両親と教師に贈ります「天国の特別な子ども」 [幸せに生きる]

 昨日で、特別支援級の二学期が終わりました。僕にとって、特別支援学級のこの期間は、自分との戦いでした。
 今まで教えるということを日常の生活としていた僕が、そんな生活から縁遠い世界におかれた期間でした。

手足の不自由な二人の子。
言葉が伝わらない。
コミュニケーションが成立しない。
微妙な表情の変化。
泣いたり笑ったりの表情の変化を手がかりに、
教室にいたり、パニックを抑えるために散歩に行ったり。
食事を細かくし、スプーンで食べさせたり。
ミカンの皮をむいて、一口一口食べさせたり。
車椅子から下ろしたり。乗せたり。
抱きかかえて、交流先の教室に行ったり。
寝かしたり、起こしたり。
何ができるかを思案したり。
変化の少ない毎日。
他の教室から、子供達のにぎやかな笑い声が聞こえてくる中、
二人の子に音楽を聞かせたり、
マッサージをしたり、
静かに見守ったり。
学校の中での別の世界。

 そんな中で、どんな意味を見出していくか。
 僕でなくてもできるのでは、ないか。
 いや、僕だからできることもあるのではないか。
 いろんなことを考えながらの期間でした。

そんな中、こんなステキな詩をみつけました。

天国の特別な子供
作:エドナ・マシミラ/訳:大江 裕子
エドナ・マシミラは米ペンシルバニア州にあるマクガイア・ホーム(障害児療育施設)のシスターです。この詩は 日本の障害をもつ子の両親へのメッセージです。


会議が開かれました
地球からはるか遠くで。

“また次の赤ちゃん誕生の時間ですよ”
天においでになる神様に向かって 天使たちは言いました。

“この子は特別の赤ちゃんで たくさんの愛情が必要でしょう。
この子の成長は とてもゆっくりに見えるかもしれません。
もしかして 一人前になれないかもしれません。
だから この子は下界で会う人々に
とくに気をつけてもらわなければならないのです。

もしかして この子の思うことは
なかなか分かってもらえないかもしれません。
何をやっても うまくいかないかもしれません。
ですから私たちは この子がどこに生まれるか
注意深く選ばなければならないのです。
この子の生涯が しあわせなものとなるように
どうぞ神様 この子のためにすばらしい両親をさがしてあげてください。
神様のために特別な任務をひきうけてくれるような両親を。

その二人は すぐには気がつかないかもしれません。
彼ら二人が自分たちに求められている特別な役割を。
けれども 天から授けられたこの子によって
ますます強い信仰と豊かな愛をいだくようになることでしょう。

やがて二人は 自分たちに与えられた特別の
神の思召しをさとるようになるでしょう。
神からおくられたこの子を育てることによって。
柔和でおだやかなこの尊い授かりものこそ
天から授かった特別な子どもなのです“

『親から子へ伝えたい17の詩』より

 親を教師に置き換えたら、新しいことが見えてきます。
僕がこの子達を受け持つことになったのは、何らかの意志があってのことだと思います。あとで考えると、「ああ、そういう意味だったのか。」という深い意味が見えてくるのでしょう。そんなことは今まで数多くありました。

 今の体験は、僕の人間としての根っ子の部分を耕し、育ててくれているのでしょう。見えない形でゆっくりとゆっくりと。
 そして、僕との出会いは、この二人にとっても意味のあることに違いありません。
 
 今日の記事を、障害を持つお子さんの御両親と教師に贈ります。


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ハマコウ

ムッシュさん おはようございます

わたしも 本年度より 特別支援学級担当となりました
いろいろな悩みも生まれましたが 子どもたちの いろいろな意味での素直な行動に勉強させられる毎日でした

「今の体験は、僕の人間としての根っ子の部分を耕し、育ててくれているのでしょう。見えない形でゆっくりとゆっくりと。」

まさにそう感じます

保護者の方の熱心さから 一人一人が大切にされていることが分かりました



by ハマコウ (2011-12-23 06:02) 

ムッシュ

ハマコウさん、ナイス&コメントありがとうございます。
「わたしも 本年度より 特別支援学級担当となりました」
そうでしたか。同じ雰囲気を感じておりました。
これを機会に今後ともよろしくお願いします。

by ムッシュ (2011-12-24 19:54) 

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