6年生の音楽 [授業]
小学校5年生までは楽しく歌ってくれる子どもたちですが、2学期以後の6年生の音楽は、毎年苦戦しています。あまり歌ってくれなくなるのです。
一つは声変わりがあります。すると高い声も出ず、音程も安定しなくなり、歌が好きでなくなるようです。
もう一つは、思春期に入り、歌うことに抵抗を持つ子が現れることです。
5年生までは、楽しそうに歌っている子も、この時期になると口をあまりあけなくなる傾向があります。
そんなことを打開できないかと、今、音楽の授業で、各クラスが合唱曲を選び、取り組んでいます。実行委員会を作り、合唱祭を計画しています。
中学校の合唱コンクールの練習になればという気持ちがあります。また、クラスの団結にもなればと思っています。
そんな6年生の音楽の授業のとき。
そのクラスが選んだ合唱曲を練習していたときのことです。
最初、よそ見や口をあけない子が何人もいました。
ぼくは一生懸命、子どもたちの顔を見ながら指揮をしました。
指揮をしているうちに、少しずつ目があってきました。
少しずつ少しずつ口が開いてきました。
少しずつ少しずつ、いい歌声になっていきました。
少しずつ少しずつ一体になっていく感覚がありました。指揮をしながら、だんだん胸が熱くなっていきました。
こんな体験は初めてです。何もしゃべらず指揮をしているうちに、少しずつ少しずつ歌声が作られていく体験。
感動したことを子どもたちに伝えました。
ありがとうと言いました。
歌ってくれたことに感謝しました。
この子達は、2年生の頃からずっと知っています。低学年のにぎやかな頃もよく知っています。しかし、6年生になれば、6年生っぽくなってしまいます。
6年生の音楽、難しいです。
4年生が直球なら、6年生は変化球です。だからこそ、学びになります。
より良い音楽の授業をつくっていきたいです。
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