ツエーゲン金沢の込山和樹選手が学校にやってきた [授業]
石川県にはツエーゲン金沢というサッカーチームがあります。
「石川からJリーグへ、石川から世界へ。」をスローガンに、2006年に誕生したチームです。
石川県初のJリーグクラブ誕生を目指し活動しています。
そのツェーゲン金沢に込山和樹さんという選手がいます。
彼は、石川県の星稜高校時代、全国ベスト4という偉業を成し遂げた時代、選手として活躍していました。あのW杯日本代表、本田圭佑選手と同期だということです。
そして、現在5連勝で大躍進しているツェーゲン金沢の中心となっています。
しかし、現在に至るまで、様々な挫折あったそうです。
第一志望の高校受験に失敗したこと。第一志望の大学に落ちたこと等。それはホンの一部。その数多くの試練を乗り越え、現在に至っています。
その込山選手のことを、同じ学年の先生が道徳の授業で取り上げました。夢を抱くことの大切さ。そして困難を乗り越えることの大切さを込山選手を通して、学んで欲しいという思いからでした。
僕のクラスでも授業をしていただきました。
単に夢を抱くだけではなく、そこには努力や行動が必要だということを子供達は学びました。そして、自分達も夢に向かってがんばることができるんだという勇気を学びました。
それがご縁で、何と今日、込山選手がうちの学校にやってきたのです。
体育館で、込山選手のお話を聞きました。
話すのが苦手っておっしゃっていましたが、僕にはグッとくるような内容でした。
心に残ったことが二点あります。
一つ目は、今まで結果として第一志望には入れなかったけど、でも「与えられたところで一生懸命やることが大切だ」ってことがわかった、という内容のお話し。
たとえば、高校は第一志望ではなかったけど、結果として、あの本田選手と一緒に活躍し、全国ベスト4にまでなれたこと。与えられた環境を嘆くのではなく、それを受け入れ、さらにそこで努力することの大切さを、自らの体験で話していただきました。説得力がありました。
さらに、地元を離れ、一人で生活をすることになり、一番感じたこと。
それは、「両親への感謝の気持ちだ」ということだそうです。これも胸にぐっときました。
考えるとまだ15歳です。そんな時、今までやってもらうのが当たり前だった布団の上げ下げや洗濯などを全部、自分でやらなくてはならなかったのです。心から実感したとのお話しでした。
ですから、親に対する感謝の気持ちをもってほしいというお話し。いいお話しでした。
その後、子供達の前でリフティングをして見せてくれました。
「何回ぐらいリフティング」ができますか?って質問に
「一万回ぐらいかな」って答え。
「お~~~」という子供達のどよめきの声が起こりました。
実際に見てみると、その技のすごさに感動しました。まるで手で操るように足でボールを自由自在に。サッカー少年たちも驚いていました。
最後に、クラスごとに記念写真をとっていただきました。
子供達遠慮なく、うれしそうに強烈にくっつきます。それに対し嫌な顔一つ見せず、中には、足の上に座って写真に収まった子もいました。
最後手を振り、校長室へ。子供達歓声をあげ、見送りました。
感激した僕、校長室まで追いかけ、
「感動しました。ありがとうございました。」と言い、
握手をしていただきました。
「そして、僕も合唱日本一という夢があります。一緒に夢をおいかけましょう。」
と調子に乗って言いました。
込山選手、こうおっしゃっていました。
「こちらの方こそ、ありがとうございました。元気をもらえました。」
またまた感動。
様々な困難や壁を乗り越えてきたでしょう。つらいこともたくさんあったことでしょう。でも、目の前の込山選手は、とても明るく気さくな人でした。
今までの経験が、この明るい込山選手の人間性をつくりあげたのかもしれません。
夢があったから乗り越えられた。そして、その過程で、自分という人間をつくりあげてこられたに違いありません。
夢を持って、一生懸命生きてる人って、みんな明るい。人を元気にする氣を発しています。様々な人に会ってきて、そう思います。本当に根っから明るいオーラを感じました。人間力って、年齢なんて関係ないように思います。僕まで元気をいただきました。
込山和樹さん、本当に楽しい一日でした。そして子供達にも大きな夢を与えてくださいました。心から感謝します。ありがとうございました。
最後に込山選手から、子供達みんなにいただいた色紙を載せておきます。