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西川浩司さんの講座。合唱との共通点がいっぱい!! [仮説]

 西川浩司さんという方がいます。この方は、初期の頃からの仮説実験授業の実践家で、「教師はサービス業」「心を物で表す」など徹底した子供中心主義を貫く生き方されました。そして、退職後も仮説実験授業の普及発展のために活躍されています。著書「授業のねうちは子どもが決める。」

授業のねうちは子どもがきめる―たのしい教師は自然発生しない

授業のねうちは子どもがきめる―たのしい教師は自然発生しない

  • 作者: 西川 浩司
  • 出版社/メーカー: 仮説社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本

 

  今日はその西川浩司先生の講演会に行ってきました。
 20数年ぶりにお会いした西川先生。昔と変わりのない生き生きとした姿で驚きました。

 今日は<花と実>という授業書を中心にして仮説実験授業を紹介するというような内容でしたが、その授業の中で、心の残る言葉がいっぱいありました。

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 僕は今、合唱指導に夢中です。あまりにも合唱に相通じることがたくさんあったので、西川さんの言葉と合唱をからめて書いてみたいと思います。

まず最初に、
「たのしくやる。遊ぶようにやる。」
  この言葉、とても印象的でした。授業をやる上で、とても大切なことだと思います。
 音楽の授業も、この原則を大切にしないといけません。まずは楽しくやる。遊ぶようにやる。そのうち子供達ものってきて、いい歌声を響かせてくれるようになります。まずは好きになってもらうこと。どんどん声を出してもらうこと。そこからスタートする必要があります。そのためには、この「たのしくやる。遊ぶようにやる」
とても大切な考えです。

「常に前向きに考える。」
 これもいいなあ。どんなことがあっても、プラスに考える。「どっちに転んでもシメタ」って言葉がありますが、今まさにそんな思考法を意識しています。
 今はどういうことが起きようとも、ラッキーって考えるようにしています。そのことが、明るい指導を生み、明るい歌声を生みます。


授業書の中にこんな質問があります。
朝顔の種をまいて花をさくまで育てたことがありますか?

 そのとき、朝顔の種を用意され、一人一人に分けてくださいました。
タンポポの問題の際にも、実際にタンポポを見せてくださいました。
 実物があると、ファッと和みます。
 問題が生き生きしてくるような感覚を受けました。感情が違ってくるのです。
 歌の指導でも言える事かもしれません。実物を用意する。あるいは歌詞と似たような体験をしてみるってこと。朝顔の種を見て、質問が生き生きしてきたのと同じように、歌詞が生きてくるのではないでしょうか。

仮説実験授業では、問題に対し、いくつかの選択肢が設けられています。その中で、こんな選択肢もあります。
オ。まったくわからない。
これは、「リラックスして授業が受けられるような配慮だ」とおっしゃっていました。
 歌もある部分リラックスすることが必要です。そんな配慮をしてあげたいと思いました。

 覚えていてほしいことは印象深く見せる。印象深く話す。
そういうものが二つ三つ重なると記憶に残る。

 これは、仮説実験授業だけに限らず、大切なことです。記憶に残すためには、感情にうったえる必要があるのでしょう。感情が動くような。そう、感動する必要があるのでしょう。
 合唱の世界も同じかもしれません。
 印象深く見せる。(表情や身体の動き)
 印象深く歌う。(響くような発声や明るい歌声)
 そういうものが二つ三つ重なる部分を作ることで、「もう一度聞きたい!」という歌が作れるのかもしれません。

西川先生は写真や実物を一人ひとりに見せていました。また、触りたい人には触らせてもいました。これって、とても大切だと感じました。
それは、一人一人が大切にされてるなって感覚を受けます。
全体+個の指導。合唱指導でも大切なことです。

驚いたのは次の言葉。
役者のように話す。
手品師のように見せる。
そうやって興味関心を持たせる。

 これって、ソアーベ児童合唱団の坪口先生のおっしゃっていた指揮法に通じるものがあります。
指揮は、役者のようにハイカラに演じ、手品師のように見せる。

 授業と指揮法。共通する部分が多いのですね。

西川先生が力説されていたことがあります。
気持ちが大切
自分を大切にする。感情を大切にする。
そのことが子どもを大切にすることにつながる。
思うように生きていけばいい。

 これも坪口先生の生き方と通じるものがあります。坪口先生も自分の気持ちを大切にされ、思うように生き生きと生きてらっしゃいます。


 考えると、西川先生とソアーベの坪口先生の共通する部分は多いです。

 西川先生は、仮説実験授業を愛し、授業書(音楽でいう楽譜)のわかりやすい説明をとことん追求され、科学のすばらしさや授業を子供達と楽しんでこられた方です。

 一方坪口先生も、音楽を愛し、音楽をとことん追求され、楽しく明るく心にひびく演奏をし、子供達とともに合唱を楽しんでこられた方です。

 難行苦行で生きてきたんじゃなく、人生を楽しみ、大好きなことをとことん追求して来られました。そして、今も生き生きと若々しく楽しく生きていらっしゃいます。それにお二人とも、とても愉快な方です。

 人生は二度とありません。今日の講座を聞いて、あらためて、人生を楽しく生きていきたいっていう気持ちを持ちました。

 年配の方で、こういう生き生きと楽しく生きてらっしゃる方を見ると、うれしくなります。とてもいい講座でした。

 お世話してくださったakiraさんには感謝しています。ありがとうございました。


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