大会まであと4日・今日の練習 [合唱]
大会まであと4日の今日。
まずは早朝2時間ほど、指揮の練習をしました。
鏡と楽譜と映像を見ながら、自分の指揮を確認。
無駄な動きはないか。
子供の歌の邪魔をしていないか。
かっこいいか。
指揮は、本当に奥深く難しいです。
大会当日まで練習していきます。
今日は、6年生を少し早めに集め、ミーティングをしました。
今年の目標は、感動を作ること。
そのために大切なのは気持ち。
今大切なことは、気持ちを一つにすること。
まず6年生が心を一つにし、それを広げていこう。
そんな話をして、練習を開始しました。
今日は、細部を磨く作業。子供達にとって一番しんどい作業です。
音程の微妙な違い
ハーモニー。
声の美しさ
これらを求めて、何度も同じ箇所を繰り返します。
6年生を中心にして、みんながんばりました。
強調したのが、表情。
教育音楽8月号の特別記事「あと一週間でレベルアップ!合唱仕上げのヒント」(武田雅博)は、ほ~んとうに役に立っています。
記事の中にこんな言葉があります。
眉毛を2mmあげる。
まつ毛の先を上げる。
まつ毛の先と一緒に上の唇も上げよう。
上の奥歯を上げよう。
これらの言葉をことあるごとに繰り返し言いました。
今まで表情が硬かった子も、少しずつよくなってきました。
これは、残りの日々、何度も言うつもりです。
本番を想定して、出入りも含めた練習もしました。
「袖に並ぶ→舞台に出る→1分間練習→先生がお辞儀をする→歌う→メンバー交代→歌う→お辞儀をする→退場する」
緊張感を持った練習。
入場の仕方でその合唱団のレベルがわかります。
これも毎日やっていきます。
いよいよ最後の段階。細かい作業の連続です。どこまで整えられるか、どこまで伸びるか。
一瞬一瞬が勝負です。
毎日が成長の日々です。
歌は気持ちだ・・・上を向いて歩こう [合唱]
合唱団の子供達が、「上を向いて歩こう」を歌いたいって言っています。
よく聞くと、27時間テレビでこの曲が流れていたそうです。
インターネットで検索してみました。その時の曲はみつかりませんでしたが、別の「上を向いて歩こう」を見つけました。
東日本大震災の応援ソングです。
いろんな人が歌っています。
プロの人、アマの人、いろんな人が歌っています。
ぼくはその中で、ぐっと来た人がいました。
Mitsuko Seinoさんの所です。
おばあさんが歌っているのですが、その深く刻まれたしわと朴訥と一生懸命歌う姿から、いろんな体験をされたんだなあと想像が広がっていきました。涙が出そうになりました。
こういうのを見ていると、歌は気持ちだと思います。自分達がどこまで心を込めて歌えるか。それはいろんな体験を通して、にじみ出てくるものだと思います。
単に技術を追い求めるのではなく、ぼく達は、歌という体験を通して、歌詞の中に、どこまで自分の体験を呼び起こし、命を吹き込めるか。そこが大きなポイントだと思いました。
心のにじみ出る歌を歌いたいです。気持ちの伝わる歌を歌いたいです。
それが、人の心を動かし、感動をつくると思うからです。
そしてぼく達も、被災地のみなさんの力になれるような歌をうたっていきたいと思っています。
フェルマータ・テヌートの意味 [合唱]
今日、新たに楽譜上の記号を学びました。忘れないうちに記録しておきます。
フェルマータ
はっきりした長さではないが、長くなることであることを示す音楽の表記法
自由曲の最後の方にこの記号があります。ということは、気持ちの入れ具合によって、伸ばしてもいいってことがわかりました。(制限時間に注意が必要ですが)
テヌート
「たえるとき」という歌詞の音譜の上にこの記号があります。ということは、「目一杯耐えているんだ」という表現になりそうです。
演奏記号、ただ付いているのではありません。作曲者の主張なのです。そんなことが少しずつわかり始めてきました。奥が深いです。
PS.いつもコメントをいただいているshiraさんから、フェルマータに関するすごいコメントを頂きましたので、本文に追加させていただきます。
「フェルマータは目玉に似てるでしょ。だからフェルマータの時は指揮者をよ?く見るんだよ。」だってフェルマータでどれだけ伸ばすのかを決めるのは指揮者ですから。 by shiraさん
な~~るほど。これで忘れられません。
意識を向けることの大切さ [合唱]
自由曲、だいぶ味がついてきました。
今日の目標は、3つ。
子音
強弱
きれいさ
根っ子には気持ちがあります。
最初の第一声は、良い表現の子を次々と前に出す作戦でやりました。これで、表現ができる子が昨日より多くなってきました。ボリュームもだんだん出てきました。
あと、視線も意識させました。遠くを見つめること。ホール全体に声を飛ばすことを考えると、視線はとても大切だと思います。
子音も強く意識させました。これも意識させるのとさせないのとでは、大きな違いが出ます。サーっと流れそうなところで、子音を立てる。すると歌に変化がでます。
声のきれいさも、同様です。特に語尾を美しく。意識させることが大切です。
合唱はおもしろいです。意識させることでメリハリが生まれます。でも、意識させないと同じ子供達なのに、平板な歌になってしまいます。
いかに意識させていくか。ここが大切なことのようです。
合唱は生き方に通じるものがあるように思います。
幸せな生き方をするには、意識することが大切。
前向きに
積極的に
思いやりをもって。
根っ子には気持ちがあります。
でも意識しないと、これらのことは行動となって現れてきません。
ぼくの場合、無意識に生きていくと、不平・不満・悲観的になってしまいます。(これも大切なことですが・・・)。
何に、意識を向けいるかで、感動的な人生が送れるかどうかが決まっていくように思います。こんなふうに合唱からは、たくさんのことを学んでいます。
合唱・・・深いです。
PS.練習が始まると元気になるのが不思議です。
Nコンまで、あと4日。
ていねいに問題点を修正する日 [合唱]
昨日のホール練習でたくさんの問題点をみつけました。
今日は、そのことをラッキーと考え、ていねいに問題点を修正する日としました。
大きく2点。
1.響くところはお腹を使う
2.mpやpの部分は気持ちを考え、きれいに&子音を立てる。
まずは出だしです。ここはお腹を使って発声するところ。
お腹の前でボールを回すような仕草をさせながら、一人一人ぼくの指揮に合せて声を出していきます。こうするとお腹が意識できるのです。
でも、まだまだ弱い。そこで、この時の気持ちを考えさせました。
この部分は孤独な人の心の奥の叫び。そう解釈しています。悲しみ・怒り・悩み・辛さ・そんな気持ちを最初の第一声で出せるかどうか。そこがポイントだと思っています。
ぼくのつらい体験を話しました。人から無視されたこと。一人ぼっちになった体験。その時の心の叫び。みんなにも近い体験はない?と問いました。すると何人かの手があがりました。
そんな気持ちを込めて!!と言い、何度も繰り返しました。
表情に変化が現れて来ました。怒りの表情・悲しみの表情。そんないい子を前に出していきました。
一人、二人と増えていきました。どんどん前に出していきました。繰り返すうちに、団員の約半数が前に出ました。
音量が変わっていきました。迫力がだんだん出てきました。
やはり気持ちです。それがあって、技術が来る。
その後に、きれいな表現があります。
Pとなっています。
でも、ただ小さいだけでは気持ちは伝わりません。
ここの歌詞は傷ついて心を閉じた人に対する次のような言葉かけです。
「ひとりぼっちで悲しんでないで ひとりぼっちで悲しんでないで しんじて欲しい つながりあっていることを」
気持ちが理解できないと表現できません。
優しい気持ち、心を共感させて、気持ちを寄り添わせて。そんな気持ちになるはずです。
そうするとどんな歌い方になるのか。
悲しみに共感したやさしい気持ちで、キレイに美しく表現しないといけません。
そこで、口の中をあけたきれいな発声が求められます。鼻腔を共鳴させ、さらに子音を立てる。そんな技術が求められます。
キレイな発声は低音が難しいです。
ひとりぼっちで(え)というように(え)の母音が何度もあります。この(え)の発声が難しいのです。低い音になればなるほど、この(え)が地声になっていきます。でも、何度もくりかえし、意識させることで、とてもキレイになっていきました。
更に子音を強調させ歌わせました。Nコンの全国大会でも、子音がはっきり聞こえる歌は、とてもきれいだと思いました。
「Hひとりぼっちで K悲しんでないで・・・」
子音っていうのは、意識しないと出せません。普通に歌っていると、ただことばを流して歌ってしまいます。ホールでは何を言っているのか、わかりません。だからこそ、大きく子音をつくっていきました。
タイミングも求められます。心を一つにし、みんなで同時に子音を立て、キレイに表現していきました。次第に言葉が浮き出てきました。気持ちが込められた美しい言葉が・・・
今日は気持ちを考えた上で表現、というようにていねいに積み重ねて行きました。
なんだか一つのストーリーをみんなで作っているようで、楽しい作業でした。
ある先生から、こんなアドバイスを受けました。
あと1週間と考えると、佐々木監督の「うちにしかできない」演奏を考えてみるのもよいと思います。
そうです。うちの長所を生かしたうちにしか出来ない演奏を作りあげていきます。
コンクールの練習は体力+知力+精神力の勝負です。
Nコンまであと5日!!