大満足の講習会!武田雅博先生によるNコン課題曲講習in名古屋 [合唱]
たった今、愛知県から戻ってきました。武田雅博先生が講師をつとめる「小学校夏期歌唱実技研修会」に行ってきたのです。Nコンの課題曲「ぼくらは仲間」の講習会でした。
本当に大満足の講習会でした。
昨年度は、会場を間違えてしまい、僕にとっては波乱万丈の講習会でした。
今年はそれを防ぐため、インターネットで場所を綿密に調べ、朝5時30分に出発しました。しかし、ナビがないため、少々迷い、到着したのが、午前9時ちょっと前。余裕を持ってスタートしたのが良かったです。
(会場です。)
受付が最初の方でしたので、一番前の席に座りました。
愛知の合唱団の子供達、いろんな学校から集まっていました。ほとんどが6年生の子供達でした。即席の合唱団とは思えないほど素晴らしい歌声でした。また、乗りのいい子供達でした。特に男の子が良かったな~~。
武田雅博先生のご指導。本当にすごいの一言でした。目から鱗が何枚も落ちました。何度もウ~ン!そうか!なるほど~~。とうなりっぱなしでした。すごかったところが、大きく三つあります。
一つ目。楽曲分析のすごさ。
僕の目から見ると、ただの音譜の羅列にすぎない楽譜から、いろんなことを見つけ、解釈し、歌のポイントを見つけられています。そうか!そうだったんだ・・・とうなりっぱなしでした。
例えば、ルルルルンルンルンルンルンという部分。1題目と2題目では大きく表現方法が異なることをピアノ伴奏から示してくださいました。詳しくは書けませんが、へ~~、ピアノ伴奏に着目すると、こんなに違う表現が導き出されるんだ!!ってビックリしました。
最後のAH-AH-AH-と3部で終わる部分ですが、どこにもブレスの記号がありません。僕はブレスしちゃいけないもんだと思っていました。しかし、武田先生は、こうおっしゃいます。
ブレスしないのなら、AH-―――となっているはず、しかし、歌詞はAH-AH-AH-となっている。だから、AH-の数だけブレスを入れる。
へ~~~~~~
またぼろぼろと目から鱗が落ちました。
作曲家は、すべての記号を書かないそうです。ですから、楽譜の符号や記号、歌詞やピアノ伴奏など、いろんな所で分析していく必要があるし、解釈していくことが可能なんだということがわかりました。(解釈の仕方はわかりませんが・・・。)
楽譜を分析し、歌のポイントをみつけていくことの大切さを学びました。
二つ目。子供達への指導のすごさ。
分析して導き出されたポイントをわかりやすく子供達に指導している点も、すごいと思いました。難しいことも、動作をつけたり、分けて指導したりして、ストンと落ちるように指導されていました。これもうなりっぱなしでした。
例えば、ルルルルンルンというのは、思い出の場面。だから頭の上に思い出を描いて歌って。と言います。そうすると目線は頭の上の方になります。でも頭の上からはみ出さないように歌ってと言って歌わせます。
すると、楽しい思い出を思い出してるように軽やかに楽しげに、子供達は表現します。
「ぼくらはー」では現実に戻る。だからまつげを上にピュ~ンと上げて、先生の方を見て歌ってといいます。すると、目を大きく見開き、明るいボリュームのある歌声が響きます。
僕の文章力では、これが限界。でも、普通は、「ここはmpだから軽めに歌って」「ここはmfだから強めに」なんて指導してしまうところを、子供達にわかりやすく具体的に、イメージしやすく指導している点。すごい!!です。
三つ目。テンションのすごさ。
とにかく明るくて、楽しい。そのテンションで、子供達に自然に笑顔が生まれます。明るい歌声になります。どんどんいろんな話しが飛び出し、何よりも武田先生が楽しそうにしている点、いいなあと思いました。見習いたいと思いました。
これらのことは、普段の授業でも、十分応用のきくことです。
十分に教材を分析し、明るく楽しそうに、そのポイントが子供達にストンと落ちるように指導すること。
2時間半という時間の中で、山のようにたくさんの情報や指導法を見ることができました。あとは何度もそれを聞き、ビデオを見て、少しでも自分の物にしていくことです。
もし心の奥底で「お前は絵を描けない」という声が聞こえたら、
大いに描くんだ。声は必ず消えるから。ゴッホ
もし心の奥底で「お前は歌の指導はできない」という声が聞こえたら、
大いに歌うんだ。声は必ず消えるから。ムッシュ
最後に、なんと武田先生が、僕に声をかけてくださいました。
「先生、去年も来てたでしょ?」
「はい。」
「あっ、先生、テレビに出てたでしょ。ええと・・・Nコンマガジン」
「そうです。先生、見ていただいたんですか。ありがとうございます。」
そんなことから、話す機会が生まれ、名刺交換をし、握手までしていただきました。
と~~~っても感動しました。ありがとうございました。
その後、お二人の先生からも声をかけてくださいました。
一人は「鉄人倶楽部でご一緒でした。」って若い男の先生。
もう一人は「私もテレビを見ました。」って若い女の先生。
こんな異郷の地で声をかけてくださり、本当にうれしかったです。ありがとうございました。
帰りは、録音した講座を聞きながら。あっという間に石川の自宅に着きました。
たくさんのポイントがあることがわかり、目の前がパ~~~ッと広がった気分です。
今年もこんなにステキな会を開いてくださった名古屋合唱研究会の皆さんに感謝しています。ありがとうございました。
PS.なんと第75回のNコン全国大会で金賞を受賞した星美学園小学校の先生が東京から講習会に来てらっしゃいました。あんなにすごい学校の先生でも、どんどんこういう講習会に来て勉強されているんですね。その姿勢、学びたいと思いました。
成長とは新陳代謝の繰り返しである。
立石一真(オムロン創業者)
すべて改善改良というものは、変化が大切である。
・・・時代は変わる、技術もかわる。人も日々成長していくというのに、作業方針だけがじっと地蔵さんのように頑張っているのはおかしい
「立ったら歩きなはれ」後藤 清一
どんどん学び、変化していくことの大切さを感じます。
大きな刺激を受けた一日でもありました。