すごく良かった音楽グルメの会15周年記念パーティーでの富澤裕先生のお話 [合唱]
音楽グルメの会の講座、すばらしい会でした。
すごく豪華な講師陣でした。そして何よりも、良かったのが、記念パーティーです。
今回は「音楽グルメの会」15周年記念ということで、夜に記念パーティーが開かれました。それが、本当に良かったです。
普段お話しするようなことができないような著名な先生方と身近にいろんなお話しができたこと。貴重な体験でした。また、本当に勉強になりました。
まずは、その日の講演でとても感動した富澤先生に色々と質問してみました。
僕は男です。
今日の講演では、「子供達は先生の真似をする能力がある」ということが心に残っていました。
でも僕は、自分のファルセットの声が気になっていました。
その声を真似させていいのだろうかという疑問があったからです。
富澤先生は、二通りの方法で声を出してらっしゃるそうです。
既に、子供達の声ができている時は、普通の男の声。
できてない時は、ファルセットで歌うそうです。
ポイントは、「先生の意図するイメージが子どもにわかればいい。」ということでした。
たとえ男のファルセットでも、もっと鼻に声を集めて欲しい時は、それなりのファルセットの発声をする。
それが理想とする声でないとしても、子供達は、先生の要求がつかめればいい。
要するに、子供達の中に、声のイメージができればいいんですよね。ほっとしました。
そんな意味で、富澤先生は、いろんな声を出させているそうです。
例えば
三年生でやってごらん。
六年生でやってごらん。
やりわけることで、子供達に声のイメージが見えてくるそうです。
まずは、イメージです。
また、声は一つ上の学年をねらうといいそうです。
2年生なら、3年生の発声をしよう。
3年生なら、4年生の発声をしよう。
すると作り声でない自然な声ができてくるということだそうです。
またおもしろかったのが、先生の講師体験談。
よくいろんな学校へ教えに行くそうです。
中には、まったく歌う雰囲気でないクラス(例:中学校)もあるそうです。
そんな時はどうするのでしょう?
まずは、歌ってもいい空気をつくることに専念するそうです。
「最初の5分が勝負だ!」とおっしゃいました。
具体的な例をいくつもお話ししてくれました。
歌ってない子は、たいてい後ろにいます。そんな時は並べ替え、サークルにするそうです。みんなから見え、みんなが見える状態にするそうです。(子供達はみんなの反応を気にしているから、見える状態にするのがいいそうです)
中学校の場合、野球部を呼ぶそうです。(野球部はたいてい反射的に先生の言うことを聞いてくれるから)
発声をさせます。すると、たいてい反射的にやってくれるそうです。
みんなが注目します。声の質は問題とせず、すかさず、ほめ、もう一回、発声させます。
すると、この風景を全員が注目します。このみんなが注目することが大切だそうです。野球部の子が発声することで、声を出しても良い雰囲気が作られていきます。
今度は男子で発声させます。すると、女子がざわつきだします。男子はそれがうれしいから声を出すようになります。決め手は男子から。
そして、今度は全員で!
こんな風に歌う雰囲気が作られていきます。うまいなあと思いました。
そして最後にやるのが、
「最初のように歌ってご覧。」
すると、最初はあまり声を出してなかったことに気づきます。そして、今の声と比べることにより、はじめに比べ大きく成長したことを実感させるそうです。
富澤先生だけで、今日の記事になってしまいました。
本当に、一流の人は、実践も濃いです。
でも、必死でやられていることもわかりました。
楽しそうに御話してくださいました。心底音楽が好きなんですね。
本当にすばらしい時間でした。