目からウロコ。指揮法講座 [合唱]
音楽科特別講座2日目、午前中は、笹森敏明先生による指揮法講座を受けました。苦手な指揮ですが、笹森先生のおかげで、目から鱗が何枚もはがれた感じです。
指揮法で「なるほどー」と思ったことを書いていきます。なお、文責はすべて私ムッシュにあります。
「指揮はなんのためにあるのか」というと、最低限の条件は、みんなの出だしをそろえるためだそうです。
出だしをそろえるために一番大切なことは、息を吸うタイミングを教えることです。極端なことを言うと、息をすって、出だしを一緒に歌ってあげれば、手の指揮は必要ないのです。
でも、子ども達が大人数になると、息を吸う様子が遠くの子にはよく見えません。そこで、手をつけるのです。
息を吸うとき、手をあげればいいのです。すると子ども達は
「先生、息吸ったな。」ってわかるのです。
指揮の意味がとってもよくわかりました。
手は、呼吸を見せるのです。
次に腕を上下します。
ポイントは、下の打点を同じ場所にし、音をそこで取るつもりで上げるげると良いそうです。
ぼくの指揮は、タイミングが遅いって言われます。
原因がはっきりわかりました。
僕は、打点の所で音を待っているそうなのです。だから遅くなるのです。
そうじゃなくて、打点後に音とる感じにする。
すると、子ども達は、打点で声を出すタイミングがわかり、音をとる所で、子ども達は声を出すわけです。
打点の瞬間が声を出すのより、ちょっぴり早くなります。理論上では、ぼくの指揮と子どもたちの声がぴったりと合うはずです。
できるかどうかは、わかりませんが、ぼくの指揮のタイミングが遅い理由がわかっただけでも大収穫でした。
また、もっとも大切なことは、子どもたちの顔をよく見てあげることだそうです。
下手な指揮をするよりは、息を吸うタイミングを大きく見せながら一緒に歌ってあげる方がいいことがわかりました。
ぼくのくせは、左足にばかり重心がかかっていることだということも教えていただきました。たしかに言われる通りです。いつも体が同じ向きに傾いているって言われたことがあります。
両足に重心をかけることを意識していきます
さて、指揮は息を吸うタイミングを教え、音をひろってあげることが最低限の目的だということがわかりました。そのためには、打点を子ども達にわかりやすくする必要があります。そのためのポイントをいくつも教えていただきました。
打点を分かりやすくするポイント
・手首はグニャグニャしない・・・グニャグニャしてると、打点がよくわからないから
・両手をダランと下げてから腕を90度ぐらいにあげた状態が自然な姿勢・・・力が抜けていて打点が安定する。
・脇をあけない・・・肩に力が入らず、打点が安定する。
・人差し指と親指をつけるようにする・・・こうして振ると腕が疲れない。
・腕は90度以内のところで振る・・・そうすると疲れず、打点も安定する。
とにかく力が抜けた自然な姿勢でいることがポイントだとわかりました。すると、余分な力も入らず、打点も安定します。
僕は、指揮をすると、必ず肩が痛くなります。余分な力がはいってるんだろうなあと思います。
その他にも参考になったことがたくさんあります。以下、箇条書きに書いてみます。
・出だしが16分音符のように短い音だったら・・・息を吸うスピードも速い。だから手も速く振り上げる。
・16分音符は小さく振るとよい・・・短いので大きくは振れない、また小さくても力づよく振れば、エネルギーを感じるので、小さな声になることはない。
・3連符があったら・・・だ円を描くように上下するとよい。
・3拍子もだ円を描くように振るのがよい場合がある。
・手の向きを変えることで、表情が大分変わる。
・振らなくても良いところ(子ども達に必要のないところ)は別にふらなくてもいい。
・高音と低音が交互に出てくるような歌は、新しく出てくるパートを歌ってあげるといい。
例・もみじ・・・高/あきのゆう 低/あきのゆう 高/てるやま 低/てるやま
こんなふうに一緒に歌ってあげる。それに合わせて、手で合図をだせれば、もっとよい。
いろいろとたくさんメモを書きましたが、指揮者として何よりも大切なことは、ひとりひとりの子どもを見て、「一緒に歌ってください」って気持ちでいることだそうです。
そのためには、歌詞をしっかり覚えること。
子どもたち一人一人全員を大切に思い、子供達の顔を見ながら一緒に歌うこと。
これだけでも、そうとう僕の指揮は上達することが予想できます。
更に鏡を見ながらの力まない振りができるようにしていきます。
なんだか指揮の理屈がわかったような気がします。本当に学びの多い、指揮法講座でした。心から感謝です。