息子の作った短歌 [言葉は言霊]
今朝、顔を洗おうとして、ふと横をみると、洗濯機の上に一枚の紙切れがおいてありました。なにやら文が書いてあります。3首の短歌が書かれていました。
もしや・・・と思い、息子に聞いてみました。
「もしかして、これ、お前が書いたんか?」
「そうや」
そう言って、息子はそれをポイとゴミ箱に捨てました。
「ちょっと、これお父さんもらっていいか?」
そう聞いて、短歌の書かれた紙をもらいました。
その息子の書いたのが、これです。
実りの秋 桃栗三年 柿八年 名前の後ろに 大きな努力
大学受験で毎日受験勉強に追われている今、自分の体験や希望から書かれたものかもしれません。
山の中 先祖の眠る 墓がある 近づくことなく 離れもせず
うちのお墓は、山の入り口にあります。近づくことなく、離れもせず。これはまさにその通り。今、ご先祖様とはそういう付き合いです。短歌のことはよくわかりせんが、いい表現だと思いました。
ペダル踏み 足を奮わす 丘の上 坂を下りれば 広がる景色
学校への往復には、急な峠があります。僕も自転車で通ったので、この気持ちよくわかります。これは学校へ行くときでしょうか。それとも家路に帰るときでしょうか。
息子は高校3年生。文芸部に所属しています。僕の父も文芸部でした。その血が流れているのでしょう。
いつの間にか、こういうものを書くようになったのですね。親馬鹿ですが、息子の作った短歌を見て、うれしかったです。今の息子の気持ちが表われているようです。
死んだ父に見せてあげたかったです。