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日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人 [本]

   このオーディオブック、夢中になって聞きました。
事実は小説より奇なりです。

  これは著者が中途で大手ホテルチェーンに採用され、女支配人として着任した新宿歌舞伎町のビジネスホテルでの出来事を綴った物語です。

  そのホテルが、とんでもないホテルでした。
 ロビーではヤクザがたむろし、最上階を定宿として使っている。浄化槽には、覚せい剤のポンプが浮いていたり、ホテル内でかつあげをしていたり、罵声や怒鳴り声が聞こえる状態で、従業員も怖がり、警察もこのホテルは犯罪者の宿泊場所だと考えている始末でした。

 著者の支配人は、そんなヤクザにひるむことなく排除に尽力していきました。
それは、怒鳴られても力で返すのではなく、ひるむことなく丁寧に説得し、やさしさで返すという方法でした。しかし、命の危険にも何度と無くさらされました。
 そんな状況の中、このホテルは少しずつ良くなっていきます。そして、最後には有名ホテルグループ売上日本一を実現してしまうのです。

「おもてなしとは、命を張ること」
「怒鳴れらたら、やさしさを一つでも多く返すんです!」

 最前線で生きる著者の生きざまに勇気をもらいました。
ドラマ以上のすごい生き方をされています。

 著者の仕事は、不平不満で毎日を過ごしても無理のないような最悪な環境だとも言えます。
  しかし、著者はその環境の中で、命を張って、しかも生きがいを持って生き生きと生きています。そして、数々のドラマが生まれました。

 あ~、どんな職場でも、どんな環境でもドラマが生まれるんだなあと思いました。

 僕たち教師という仕事も似たような部分があります。変わりいく世の中、教師に対する高い要望の中で、時にはクレームにも遭遇します。そんな中で、不平不満の毎日を過ごすことになってしまう可能性があります。

 しかし、著者のような生きざまで、数々のドラマが生まれる可能性だってあります。
この本で、僕は勇気を得ました。やさしさで返すこと。けっして迎合するのではなく、まず相手の気持ちを受け止めること。

 クレームに対する心構え的なところも参考になることが多かったです。
 結局、人間対人間。相手を信じて受け入れることから始まるんですね。
最後に著者のおわりにを引用します。

人が人をつくっているのです。
前向きな気持ちがある限り、可能性があることを、
こんな私でもやり遂げられることを知っていただきたいのです。
朝の来ない夜はない、と信じて、今日を笑顔で生きていきます。
「人と人の出会いに偶然はなく、必然である」
「神様は乗り越えられる試練しか与えない」
「人を恨んでは前には進めない」
そうです。
どんな形であろうと、出会った人たちみんな私の人生の宝物です。
そして私は、「義理と人情、笑顔と愛嬌」「世のため、人のため、みんなのために」を胸に、東北の粘り強さ、忍耐強さで、今日もテレビドラマよりドラマチックなホテルでお客様をお迎えいたします。

 どんな環境でもドラマは生まれる。
 生きがいは生まれるのだと思います。
 僕もやさしさで、たくましく乗り越えていきたいと思っています。

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人―怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!―

  • 作者: 三輪 康子
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2011/07/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 


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