まず声を出す! [合唱]
合唱団では、だいぶ声が響く子が現れてきました。どこで響くかというと、鼻の奥の空間。鼻腔がぶるぶるぶると振動するのです。それを鼻腔共鳴と言います。
この発声法をマスターすると、声がまろやかになります。また、高音も出しやすくなります。やりようによっては、頭全体がぶるぶる振動し、唇や耳の奥が振動して、むずがゆくなる子もいます。
しかし、最近、これは発声法では、小手先の技術にすぎないのではないかと思うようになりました。もっとも大切なことがあるのでは・・・。
それは、お腹を使うことです。
お腹を使った勢いのある息を出すことが、もっとも大切なことではないかと思うようになりました。
どんなに鼻腔共鳴のきれいな声でも、小さな響きで終わっている子が多いのです。それを大きな響きにするのは、とても苦労します。
逆に、大きな声から、きれいな声への修正は、とても楽なのです。どんな声であっても。大きな声は、お腹を使っている声だからです。
普段から大きな声を出しているクラスの声の修正は、とても楽しいし、楽です。あっという間にうまくなります。
逆に、普段から大きな声をだしてないクラスの声の修正は、とても難しいです。きれいになったとしても、いつまでたっても、蚊の鳴くような声にしかならなりません。
あるすごい合唱指導の先生が、
まず声を出すこと。どんな声でもいいから出す!!
とおっしゃっていた意味が、よくわかります。
大きな声は、お腹を使っています。
お腹を使うことは、自分を出すことにつながっています。
まずは自分を出す。声を出すことからスタートすることが、合唱指導では、大切なんだと言うことを、今、改めて感じています。