ニ水高校合唱部見学ツアー

  今日は合唱団の子どもたちとニ水高校合唱部見学ツアーをしました。

  まず玄関に、一際大きな表彰状がありました。

  Ｎコンの歴史の中で、ニ水高校は、全国一位に輝いているのです。
　第20回 昭和28年度のことです。
　その当時は、全国唱歌ラジオコンクール高等学校部門と呼ばれていました。

  それ以来、ニ水高校は、その伝統を維持し、石川県の合唱をリードし続けているのです。

あやかりたくて、この前で記念写真。

　めあては、ずばり下の二つです。

１．そんな高校生の発声を間近で聞かせたい。
２．パート練習のやり方を見せたい。

　行って見て、ほ～～んとうに良かったです。
僕自身も、たくさんの学びがありました。そのいくつかを書いて見ます。

伝統を受け継ぐ仕組み
　最初の準備運動、発声練習では、ペアで行っていました。
あえて違う学年同士で組ませているそうです。
そこで、時折先輩が後輩に、アドバイスをしています。
近くでいい声を聞き、マンツーマンでアドバイスを受ける。
これだったら、先輩から後輩へといい声の伝統が受け継がれていきます。

　ソプラノが豊かな声でした。
そのコツをきくと･･･
・息から入る。(たとえばＨから）
・のどを使わない。
・発声のとき、お尻の穴をキュッとしめる。穴弾力!!(ケツダン力）

お腹ばかりに意識が行きがちですが、実はお尻や背筋が大切。
※見えないところが大切。
なるほど、発声は、体全身を使って行うものだということがよくわかりました。

パート練習では
　これが驚きました。
　しばらく歌った後、すかさずパートリーダーが、即アドバイスや指導を行っているのです。まさに僕がやっていることをパートリーダーが行っていました。
　パートリーダーには、いい耳+言葉にする力が必要だと思いました。
　またパートリーダーには、ある意味教師のような権限が与えられていると感じました。
　聞くところによると、このリーダーは選挙によって選ばれているとのこと。
　それだけの信認と責任感が必要な役割だと思いました。

　しかしどうやってこれだけの力がついたのでしょう。
それは、各パートが集まってのリーダー会議での情報交換。
そして、練習最後のパートミーティングにあるようです。

パートミーティング
　この様子をみせてもらいました。
　パートごとに輪になって、楽譜と筆記用具持参で今日の練習の振り返りをします。
時間的に5分程度のものでしたが、かなりつっこんだ話をしていました。たとえば・・・。
　○小節のクレッシェンドが早すぎる・・・
　○小節の言葉があまい感じがする・・・
　一人ひとりが今日の練習での問題点を言葉にし、みんなで曲をつくりあげて行く感じがありました。あ～、こうやって育っていくのだなあと思いました。

その他にどんな役割があるか聞いてみると・・・
・部長・副部長　･･･全体を統括
・マネージャー･･･事務的なことを行う。
・ステージマネージャー･･･並び方を考える（各学年一人ずつ）
・サブパートリーダー･･･パートリーダー補佐
・レクレーション担当･･･誕生日に花束を買う。クリスマス会の企画等

　僕がやっているようなことをここでは高校生が自分達で行っているのです。

おわりに
　全体を通して思ったのは、合唱部の活動を通して、子どもたちが成長していくだろうなあということです。
　それは、技術的な部分だけでなく。人としての部分も。
　たとえば、歌声を聞いて瞬時に問題点を把握し、次のどうしたらよいか言葉にしていく。それだけでも、考える力。判断する力。作り上げて行く力がついていくでしょう。
　これから人生で生きていく上で、必要になってくる力ばかりです。また、ロボット化や国際化の中でたくさんの仕事がなくなるだろうといわれている未来の中で、生き抜いていける力でもあります。
　あらためて、合唱の持つ奥深い力を感じました。

　合唱は、人を感動させます。
　そして、人を成長させます。
　そんな合唱の魅力を、さらに広げていきたいと思いました。
　二水高校の顧問の先生をはじめ、高校生のみなさん、本当にありがとうございました。子どもたちもたくさんメモして帰りました。

　ある子のメモ
　この学びをさらに子どもたちと共に広げていきます。

PS.バスの待ち時間にこどたちと振り返りをしました。その中で取り入れていきたいことの中に、パートミーティングがありました。
中学生の部、練習最後の5分間にやってみます。
おまけ　先生、また来週も来たい！！とある子が言っていました。