ひかり [言葉は言霊]
僕が生まれたとき、父が作った詩です。
ひかり
その夜爽け
若葉のひかりのなかから産まれたので
てっきり神さまの落し児かと
おどろいた
俺が覗き込んでいるうちに
お前の瞳の中で
不思議もなく太陽がかがやきはじめた
それからは
天へ支えて
高く仰向く位置で抱いてやると
とおい
青嶺の空を見る瞳が
しっかりと決まった
お前は意志のつよい男になるだろう
若葉のひかりのなかから産まれたので
それからも
いつも仰向く位置に抱いた
この詩は、僕が生まれた翌年に、父が市の文芸誌に投稿し、掲載されたものです。僕が小学生の時、学校の先生から君のことを書いた詩だよ」と読んでもらいました。みんなの前で読まれたせいもあり、そのときは恥ずかしかっただけですが、今となっては、本当にすばらしい贈物をもらったなあと思います。
言葉は残ります。気持ちとともに残ります。物と違って、言霊の輝きは、年を経るごとに、増してきます。すばらしいプレゼントです。
なんて素敵な「言葉の贈り物」なのでしょう!
ムッシュさんのお父さんの喜びが伝わりました。
時を経ても新鮮さを失わない、そんな言葉を私も子どもに与えたいものです。
by し〜 (2008-02-03 10:43)
し~さん、ありがとうございます。
「そんな言葉を私も子どもに与えたいものです」
そうですね。今度は、自分がわが子に与えていきたいです。
そう考えるとこうやって、文を書くことって、いいものですよね。
by ムッシュ (2008-02-04 04:27)