思春期にがんばってる子 [本]
明橋大二さんの「思春期にがんばってる子」という本を読みました。
思春期にがんばってる子―お母さんもお父さんも、おまえのことが大好きだよ。たとえ学校へ行けなくても、おまえは、とってもいい奴だよ。
- 作者: 明橋 大二
- 出版社/メーカー: 1万年堂出版
- 発売日: 2002/12
- メディア: 単行本
またまた勉強になる部分が数多くありました。その中でいくつか引用します。
「甘えは良くない」という誤った考えがあると、親子や、夫婦、友達、本来甘えていいところで、甘えなくなる。その結果、甘えるべきでないところに、甘える人が増えている。
今日、人間関係が希薄になり、夫婦、親子、友達、恋人、みな、あたりさわりのない、表面的な会話しかしなくなっている、といわれます。それは、言葉を換えれば、お互い、甘えなくなった、ということです。その結果、どうなっているかというと「依存症」の大幅な増加です。
昔は、依存症というと、アルコール依存症のことでした。しかし今日はアルコールに限らず、薬物に依存する人、食べものに依存する人、パチンコ依存症、買い物依存症、仕事依存症、恋愛依存症、ストーカーなど、あらゆるものが、依存症の対象になっています。これらの依存症にすべて共通するのは、いくら依存しても、安心感、満足感が得られない、ということです。どうしてそうなるかというと、本来、依存するべきものに依存せず、依存すべきでないところに依存しているからです。
親子や夫婦、友達、本来甘えていいところで、甘えないために、甘えるべきでないところに、甘える人が増えている、これが現代の世相ではないかと思います。
自分自身、依存症的なところが過去にありました。アルコール依存症、パチンコ依存症、食べ物依存症。たばこもそうですね。わかるような気がします。それがないと、心に大きな穴があいたような状態になってしまう。だから、やめられない。気がついたら、飲んでいる。やっている。吸っている。
その原因がすっきりとわかりました。そういう時期は、甘えるべきでないところに甘えていたんですね。
甘えるべきところで甘える。そう、人は甘えていいのです。そのために、自分の場合、まず家庭を大切にすることだと、強く感じました。夫婦円満。
次の部分もとてもいいです。
思春期に、子どもが反抗するのは、ちゃんと育ててきた証拠で、喜ぶべきことです。
小学校高学年以降、思春期に入ると、自立は、反抗や、親への批判、激しい場合は、攻撃、という形をとってきます。
まず、大切なことは、この時期に、反抗や批判をしてくる、ということは、自立がうまく進んでいる、ということで、基本的には、今までの子育てが間違っていなかった、ということです。
あったかい言葉です。思春期での反抗で悩んでらっしゃる保護者にとって大きな支えになることでしょう。懇談会で紹介したいと思います。
明橋大二さんの本は、本当にあったかいです。元気がでます。そして、反省することもしきり･･･。あったかい子ども観を自分の中でつくっていきたいです。
ムッシュさんにも過去にそういうところがあったのですね。
正直以外でした。実は自分も過去しんどい時依存症的になったところがあります。
しかし、自分もそういった経験がああり、乗り越えてきたからこそ、人に対して必ず優しく接することができると僕は思います。
自立を促すために「甘えるべきところで甘える。」って僕もとても大切なことだと思います。
斎藤孝・土居健郎共著の『甘えと日本人』という本も同じことが書いてありとてもよかったですよ。オススメです。
by ＯＫの (2009-02-11 05:20)
ＯＫの さん、おはようございます。 「ムッシュさんにも過去にそういうところがあったのですね。」
いや～～、ありありです。
一通り、いろんなことを経験しました。
「自分もそういった経験があり、乗り越えてきたからこそ、人に対して必ず優しく接することができると僕は思います。」
これって、よくわかります。人に優しく接することができるかどうかはわかりませんが、その人の気持ちは痛いほどよくわかります。だって、知らない間にやってしまうんですもの。
人は、ある面でとても弱いものだと思います。そんな自分を認めつつ、生きていくのが自然なのかなって思っています。
本の紹介ありがとうございます。
お会いしたことはありませんが、ＯＫのさんと僕は、もしかするととっても似たタイプなのかな？（ごめんなさいね）と思いました。
ありがとうございます。
by ムッシュ (2009-02-11 06:17)
「甘え」という言葉は一面では、良くないことのように捉えられがちなものですが、今日のムッシュさんの記事を読ませて戴いて、「そうか！！！」と思いました。
依存症ですか…。人間はやはり弱い所があるのですよね。それが依存症という形で出てくるものなのですね。
今日はこれから明橋さんの本を読もうと思います。御紹介戴きまして有難うございます。
by ふっとわーく (2009-02-11 14:01)
ふっとわーくさん、コメントありがとうございます。明橋さんの本を読まれて、どんな感想を持たれたでしょうか。
僕は明橋さんの本との出会いによって、自分にやさしくなれたような気がします。
弱さを含めた自分とうまくつきあいながら、生きていきたいと思っています。ありがとうございます。
by ムッシュ (2009-02-11 20:41)