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練習がしんどいと思った時の自分を乗り越える方法 [合唱]

 合唱団の朝練を開始して、2週間ちょっとが過ぎました。
 最初の3日間は、やる気があれば、乗り越えることができます。三日坊主という言葉があるように、ここで終わってしまう子がいますが、合唱団の子供達はこれをクリヤーしました。えらいです。

 そして今は、2週間とちょっとが過ぎました。自分の経験から言うと、今が一番しんどいときです。なぜなら、体が少し慣れてくるまでの目安が3週間だからです。

 今日は、合唱団のみんなに3週間を目標にするように言いました。これが過ぎると、少し楽になっていくよって。そして、次の目標が3ヶ月です。するとそれが習慣となり、当たり前になるのです。

 物事を習慣化するためには、まず3日、次は3週間、そして3ヵ月。この3という数字を目標にすると良いそうです。

 これは自分の経験からも言えます。禁煙を達成するとき。ランニングを習慣化するとき。毎日文章を書くのを習慣化するとき。この3という数字はとてもいい目安となりました。
 
 このことは、大脳生理学の上からも説明できることだそうです。興味のある方は、次の引用をお読みください。

「人間が、一定の行動を無意識にくり返せるようになるためには、大脳細胞に同じ刺激や興奮が、百回ばかりあたえられなければならないのです。短時間に百回ではなく、大脳細胞から延びている樹状突起が刺激や興奮によって、さらに延びていき、他の大脳細胞と連結し、その軸索のまわりを、髄鞘という脂肪の膜でおおうまで、三か月ばかりかかるのです。このような細胞のネットワークが完成すると、ことさら努力してみようとしないでも、らくに一定の行動がとれるようになります。」「見える学力、見えない学力」岸本裕史より

 さて、それでも途中でめげてしまいそうになるのが人間です。最初はやる気満々だったのに、途中でしんどくなっていくことってありますよね。でも、夢を実現するためには、継続した努力が必要です。そこで、しんどくなってあきらめそうになった自分を乗り越える方法を、今日教えました。

 この方法はオリンピック選手を育てるメンタルトレーナーの本に書いてあったものです。

 オリンピックで金メダルを取るためには、想像を絶する、それも長期間の練習が必要です。そんな選手にメンタルトレーナーは、どんな指導をしているのでしょう?

 それは、金メダルをとって、表彰台に乗った自分のイメージをリアルに想像させるのだそうです。その時の、周りの人の様子。お客さんの様子。自分の姿。来ている服や会場の様子などを具体的に。

 周りの人々は大きな歓声をあげ、拍手しています。笑っている人。泣き笑いしている人。バンザイをしている人。もしかすると、自分も感動して泣いているかもしれません。家族もハンカチで目を押さえ、泣いています。抱き合って喜んでいる人もいます。

 そんなリアルなイメージを持つことで、ワクワクしてきます。そのワクワクした感情が大切なんだそうです。それを毎日続けるそうです。

 すると、毎日の練習が、その感情につながっていきます。日々の練習がワクワクした夢へとつながっていくのです。

 今日、合唱団の子供達に金を取ったときのイメージを具体的に出してもらいました。たくさんの意見が出ました。

・会場全体にキャーって声があふれると思う。
・先生は大泣きしていると思う。
・いや校長先生と手をつないで踊っていると思う。
・お母さん、涙を流して、ハンカチでふいていると思う。
・えらい子だって、ほめてくれると思う。
・何人もバンザイって言ってると思う。

 そんな話をしているうちにだんだん盛り上がってきました。

「こんな想像を毎日するといいよ。練習の行き帰りに友達とこんな話をしながら歩くといいね。」
そんなことを言いました。

 明確でリアルなイメージは、夢の実現へと近づけます。なぜならワクワク感は、行動を変えていくからです。

 松井秀喜さんが高校の時、山下監督から贈られた言葉にこんなのがあります。

心が変われば、行動が変わる
行動が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、人格が変わる
人格が変われば、運命が変わる。

 僕は合唱団の指導を通して、単に歌の指導だけでなく、夢の実現の方法も教えられたらいいなと思っています。それが幸せな生き方にも通じると思うし、人間的な成長へとつながっていくと思うからです。合唱団の経験を通して、自分の夢を実現していける子に育てていけたら最高です。

 かくいう自分は、合唱団で金を取ったイメージを想像し、何度感動して涙したことでしょう。おそらく泣くでしょう。

 ワクワクした感情は、確実に僕の運命を変えています。人生っておもしろいです。

PS.今日、あるところで体脂肪を測ったらが5.8%でした。ビックリ!!体重が減ったわけではありません。脂肪が減って筋肉が増えたのです。さて、どこの筋肉が増えたと思いますか?
 実は体幹部でした。朝練で毎朝歌っている効果でしょうか。ここにも変化が現れました。そういえば、全国レベルの合唱団の子供達って、みんなしまった体つきでした。合唱って、体も変えてしまうようです。


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totoro

totoroといいます。理科の実験の書き込み、ありがとうございました。

歌う時は眉を上げる
ほっぺも上げる
突き出す

さっそくやってみたいのですが、今年は級外なので、クラスがありません。
子どもたちと一緒に歌いたいなと思います。

高学年になると、音楽室では、クラスでは合唱の顔で歌えるのですが、どうしても他のクラス、他の学年を前にすると尻込みします。

どう、暗示をかけたらいいのですか??
by totoro (2010-05-22 21:41) 

shira

 スピードスケート選手の堀井学は長野オリンピックの前に知人のスポーツ新聞関係者にお願いして、「堀井、勝った!」というニセモノ一面を作ってもらって、それを見て気持ちを高めたそうです。
 堀井は結局3位以内にはなれなかったのですが、優勝した清水宏保が堀井と切磋琢磨したから勝てたとインタビューで堀井に感謝していたのはちょっとホロッとしました。
by shira (2010-05-23 00:57) 

ムッシュ

totoro様、コメントありがとうございます。そして、電池のモデルではお世話になりました。
「どう、暗示をかけたらいいのですか?? 」
合唱団の子供達でも、なかなか難しいことです。
まず、環境づくり、何をやっても笑われない環境づくりが大切。
そして、自分を出すことが評価される。そんな教師の姿勢や教室作りが大切って、合唱指導のすごい先生から聞きました。
 今はその環境づくりをやっているところです。
「高学年になると、音楽室では、クラスでは合唱の顔で歌えるのですが」
これだけでも、すごいことだと思います。
ありがとうございます。
by ムッシュ (2010-05-23 15:29) 

ムッシュ

shiraさん、いつもありがとうございます。
「スピードスケート選手の堀井学は長野オリンピックの前に知人のスポーツ新聞関係者にお願いして、「堀井、勝った!」というニセモノ一面を作ってもらって、それを見て気持ちを高めたそうです。」
へ~~これはいい話を聞きました。
僕も作ろうかな。今の時代パソコンで、簡単に作れますよね。
いいお話しありがとうございます。

by ムッシュ (2010-05-23 15:32) 

のむ

私もジョギング指導をする際に「3ヶ月=100日続けると習慣化しますよ」と言っています。ムッシュさんと同じく自分のランニング体験からです。その頃から体が変わってきたからです。また,細胞全てが入れ替わるのは,3ヶ月かかるという話も読んだことがあるからです。
 「読書百遍意自ずから通る」とか「ぞうきん百枚縫え」(和裁の世界)と昔から「百」と言われるのも,いろんな人の体験からでしょうねえ。
by のむ (2010-05-24 05:36) 

ムッシュ

のむさん、ありがとうございます。
「細胞全てが入れ替わるのは,3ヶ月かかるという話も読んだことがあるからです。」
なるほど~~、これもあるかもしれませんね。
「読書百遍意自ずから通る」とか「ぞうきん百枚縫え」
この言葉も使えそうですね。
本当に自分の体験からも100という数字、習慣化の要だと思います。
ありがとうございます。

by ムッシュ (2010-05-25 04:11) 

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