福井ソアーベ児童合唱団の関係者及びファンのみなさんへ [合唱]
福井ソアーベ児童合唱団定期演奏会、本当に良かったです。「関係者の方やファンの方が読んでうれしいだろうなあ」と思うようなコンサートについての感想文を富山県のS先生からいただきました。
S先生は、僕と長年同じサークルで勉強してきた友人で、文章のセンスがとってもステキな方です。
今日のブログは、そのS先生の感想をお送りします。(長文です。)
ソアーベ関係者及びファンの皆さん、どうぞお楽しみください。
~福井ソアーベ児童合唱団定期演奏会2009年を聞いて~
今年で3回目となりました。昨年は、行こうか、行くまいか迷いましたが、今年はまったく迷いませんでした。その日を楽しみにしていました。
目的として、まずは坪口両先生の人生を楽しんでいるお元気な姿が見たいこと。次に、子供たちの、あの明るく子供らしい歌声を聞きたかったということです。会場全体の雰囲気も他では味わえないものです。どうやら私もすっかりリピーターになってしまったようです。しかも今年は富山から一緒に行って聞きたいと言ってくれる仲間もいました。2人いれば、もうりっぱに「ツアー」です。一人でも楽しいですが、気の合う仲間が一緒だともっと楽しかったです。
ソアーベの演奏会へは、来る人が来やすい工夫がなされていると思います。たとえば、案内の紙には「手ぶらで」ということがしっかり書いてあります。この手のコンサートには花束を持っていくのがお約束のようになっていて、それがわずらわしいときもありますが、ソアーベの会場には、本当に誰も持って来ていませんね。気楽で、ありがたいです。
また、招待者が受付で「ご芳名」を書くというのも、けっこう面倒くさくて時間がかかるものですが、ソアーベはそれもありません。送られてきた封筒を箱にポンと入れるだけ。細かいところまで、気配りがあって気持ちいいなあと思います。坪口先生の哲学が演奏会運営のすみずみに行き渡っているといった感じで、すばらしいです。
第Ⅰ部 ~愛唱歌~
「歌がいっぱい」・・聞いていると思わず体が動いてします。声が1つになることの気持ちよさは格別ですね。
「大きなふる時計」・・ソロの2人がていねいに声を合わせようとしているのを感じました。お客の小さな子供が、小さな声で一緒に歌っているのが聞こえてきて微笑ましくなりました。聞く者も一緒に口ずさみたくなるソアーベの合唱です。
「風になりたい」・・今年のソアーベの子供たちも、「おいしく焼きあがったかば焼きのようだなあ」とふと思いました。秘伝のタレがあって、年月を積み重ねるほどに、それは熟成されていく感じです。毎年の子供たちがどんどんソアーベを美味しくしていってくれているようです。かば焼きを焼く坪口先生の職人としての腕も一流ですね。
「月の砂漠」・・ソロで前に出てきた子が、先生と目と目を合わせてコンタクトをとる瞬間がとても私は好きです。いいなと思います。「信頼」という言葉が浮かびます。いいなあ。
「オリバーのマーチ」・・歩く動作を入れても、声がまったくぶれないというのがすごいです。晴美先生のふりつけは、そういうところもちゃんと考えてあるんだろうなあと思います。歌のじゃまにならない、より楽しむためのふりつけです。
「一年生になったら」・・ここからピアノ奏者が変わりましたが、ちゃんとソアーベの歌声を活かすピアノでした。晴美先生、よい後輩を育成されましたねえ。ここでは小さな子供たちが登場してきました。ぐっと会場がなごみます。小さな子は全身で歌っているといった感じです。声を出していない子もリズムを足でとっていたりして、彼女なり、彼なりの参加の意図を示しているなと思いました。
「子供の楽隊」・・大きな子が、小さな子の手をとるのが自然で和みました。歩きながら自分はここにいるんだぞと言わんばかりに胸をはって歌っている男の子に「居場所」という言葉を思い出します。
「山のワルツ」・・その場で子供二人ずつペアにしていく坪口先生が微笑ましかったです。その場その場の子供の様子を見て動いていく先生の思いを感じます。子供たちが、左右にゆれると、お客の頭も左右にゆれてリズムをとっていました。
「アンパンマンのマーチ」・・この歌詞はよく聞くといい歌詞ですね。「何が君のしあわせ?」「忘れないで夢を」とか。ソアーベの歌声というのは、本当にはっきりくっきり聞こえてきます。また、ふりつけが毎回歌にぴったりでおもしろいなあと思います。まさに歌を楽しむためのふりつけです。
第Ⅱ部 ~丹生エコーズと合同演奏~
私はそれまで合唱があまり好きではない人間でした。あの不自然な歌い方やそらぞらしさがどうも嫌だったのです。それがソアーベを聞くようになって合唱を聞ける体質になった(?)のかなと思っていたのですが、エコーズを聞いていたら少し飽きたので(ごめんなさい!)やっぱり、私にとって、ソアーベは特別なんだなと改めて思いました。
違いは何か?エコーズもとっても上手できれいなのですが、声が1本になるあの一体感がソアーベは格別なのだと思います。一人一人の歌ではそんなに差がないのでしょうが、それが1つのものになったときの美しさがすごいです。
それで、そのあとの合奏演奏はどうやるのだろうと、興味深々でした。「タンホイザー行進曲」が始まりました。ソアーベの歌声が入ると、とたんに声の質が明るくなるということが分かりました。大人もそれにつられていくといった感じです。お客の頭や体が再び、リズムをとって揺れ始めました。
「カリンカ」・・大人と子供の声が交るのはおもしろいなあと思いました。一緒に遊んでいる感じですね。
「歌おうよ!」・・大人もふりつけをしたら、声がかわいらしくなったのにはびっくりしました。坪口先生が「歌に合った声」と言っておられましが、まさにそれ!ソアーベの演奏会が飽きないのは、とおりいっぺんの同じ声ではないからということもあると思います。
「ふるさと」・・風邪でのどが痛いのも忘れて思わず一緒に歌ってしまいました。一緒に歌いたくなるようなムードが会場にはあふれています。
第Ⅲ部 ~世界の子供の歌~
「ともだち賛歌」・・思い思いの衣装がソアーベらしいなあと思います。子供たちの一番機嫌のいいときの声が出るといいという意味が分かるような気がします。機嫌のいいときの声は聞いていても気持ちいいです。
「たんぼの中の一軒家」・・ネズミやら猫やらチーズやらのパフォーマンズがかわいい!となりに座っていたおじいちゃん、おばあちゃんが声をたてて喜んでいた。機嫌のよさは伝わっていくようです。
「竹田の子守歌」・・美しい日本の風景が頭をよぎりました。歌にあった哀愁をおびた優しく胸に響く歌声です。涙が出そうになりました。
「メキシコのおどり」・・前の歌とガラリと変わって軽快な声です。この変化はほんとうにすごい!同じ子供たちの声とは思えません。プログラムを見て残り少なくってきたことを知り少しさみしくなってきます。
「コックのポルカ」・・再び小さい子たちの登場です。小さい子が入ると大きな子たちの歌声がより優しくなってきます。包み込むような歌声です。出だしの歌声やふりつけに微笑んでしまいました。
「楽しいショティッシュ」・・子供のような笑顔で歌う準団員。ここへ来ればみんなソアーベっ子に戻るんだろうなあと思います。
「S・O・A・V・E」・・何度聞いてもいい歌です。今年はプログラムに歌詞も載せてありました。この歌はソアーベの原点ですね。卒団生もこのときばかりとステージに上がってきて楽しそうです。
「遥かな友に」・・聞いていて自然と涙が出てきてびっくりしました。余韻がいつまでも残ります。今年も、来ることができて、聞くことができて、見ることができて、よかったなあという喜びがしみじみとわいてきて嬉し涙が出ました。
今年もいい演奏を聞かせていただいて本当にありがとうございました。来年も必ず来ますので、坪口先生、どうぞお体に気をつけて、長生きしてください。先生方が元気に生きていらっしゃるということが、ソアーベのような素敵な子供たちがいるということが、とても励みになります。
2009年11月14日(土)inハーモニーホールふくい
PS.日本に、こんなにステキな合唱団があるってことを誇りに思います。そしてそんなステキな合唱団に出会えた幸せを感じます。坪口先生、それから福井ソアーベ児童合唱団、幸せをありがとうございました。
S先生、掲載の承諾ありがとうございます。ソアーベ関係者の皆さん、喜んでいると思いますよ。
ソアーベ関係者およびファンのみなさん。このブログの「記事検索」ムッシュさんの記事から「ソアーベ」って検索すると、たくさん関連記事が出てきますよ。それだけ大好きってことです。・・・ムッシュ
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