箱根合唱セミナー2011!一日目・講座編① [合唱]
いよいよ箱根合唱セミナーが始まりました。
最初は、横田純子先生講座です。
「生徒を引き付ける発声指導とグッズ」という演題でしたが、これがほ~~んとうにおもしろかったです。
昨年度は、二つの講座が同時進行で行われたため、横田先生の講座は音声だけ録音しました。しかし、いろんなグッズが見れず、とても残念な思いをしました。今年はいろんなグッズを見ることができ、大変満足しました。
本当にいろんな工夫をされている先生で、とても感動しました。
口で言うだけではなく、リアルにイメージしてもらうことを大切にしておられました。そのために、なんと、骸骨・横隔膜・肋骨の模型など、いろんなグッズを用意されていました。
これは、鼻と口がつながっているということを示すためのグッズです。子供達これをみたら、キャーと言いながらも、楽しく納得することでしょう。
下のような実験装置も持ってこられていました。これをみることで、おなかで吸う事が納得できます。
心をもので表すという言葉がありますが、横田先生はまさにそんな方でした。
また、いろんな情報を合唱に応用されていました。
合唱指導では、子供の心にすっと入っていくような言葉かけが大切です。そんなキラッとするような言葉がある番組を紹介していただきました。「スーパーオペラレッスン」というテレビ番組です。指導によって子どもたちの歌声がどんどん変わっていき、とても感動的なドラマだそうです。そのドラマの中にステキな言葉あり、合唱指導をする上でも、参考になるそうです。本も出ているそうです。
スーパーオペラレッスン バーバラ・ボニーに学ぶ歌の心 (NHKシリーズ)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2010/12/25
- メディア: ムック
また、みんながいい声を出すようになったコマーシャルの紹介。
これは、子供達真似したがりますよね。そんなことを音楽の授業に応用。様々なものを授業に結び付けています。
音楽の授業のやり方でも参考になることがたくさんありました。
3年生とのつながりを持つために、初対面で頭をさげたそうです。すると、2回目ぐらいで、男子が「合唱部に入っていい?」という動きを見せたそうです。
謙虚に、しかも楽しく。対人間として接する。横田先生のキャラだと思いました。
ちなみに先生は授業で「合唱団に入って!」と言ったことはないそうです。でも、今年「コンクールに出てもいいよ。」という男子が数人がやって来たそうです。
パート指導のやり方がおもしろかったです。
まず教師がそれぞれのパートを歌います。このとき、パート練習の必要がないくらい何度も繰り返し歌います。そういう時間をあえて持ちます。
そうすると、子どもたち歌いたくてうずうずします。
そこでパート練習にわかれます。
事前にアルト・メゾ・ソプラノ、それぞれのcdを作っておくそうです。
パート練習の場所は3箇所用意します。そこには、キーボード・cdデッキを1セットずつ用意してあります。
ポイントは、長い時間パート練習はしないということです。長くて3分ぐらい。
先生は真ん中に立ち、ことあるごとに止めるそうです。
そこで指導をいれます。
例えば返事の仕方など・指導したい・注意したい!と思うとき止めて指導します。
つまり、パート練習のやり方を指導しているというのです。なぜなら、パートリーダーもどうしていいのかわからないからです。このようなパート練習法で子どもたちを育てていくそうです。
このパート練習法は、子供達の動きの練習。共同作業として位置付けているようです。
音とりが終わってから以後の授業は油断できません。
少し歌わせてはお題を出すそうです。お題にはこんなものがあります。
今嫌だったことなかった?
伸ばしすぎたところ、短かったところはなかった?
時には「なんだか気持ち悪かったね?」
等と問いかけるそうです。
これらのお題は、楽譜を分析し、こんな風に歌って欲しいという部分で問いかけられるよう、あらかじめ決めておくそうです。
その答えをとなり同士で相談し。なんと5秒で考えるという展開です。
子どもたち油断ができないでしょう?でも、どんどん参加してくるそうです。
この方法は、ともすれば、一部の子供達しか活躍しない受身がちな子供達の活動を参加型にできないかという思いで始められたそうです。また、子供達が自分で考えられるようにし、動ける子供達にしたいという思いもあったそうです。
まず合唱団の方から始めてみて、それをだんだん授業にでもやるようになったということでした。
合唱指導って、教師が指導し、子供達が受身的な形態になりがちです。この方法は、とても魅力を感じました。
とてもエネルギッシュで楽しい講演でした。ぜひ一度、実際のご指導の様子を見てみたいと思いました。
横田先生、ありがとうございました。
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