ごんぎつね [その他]
国語の教科書に「ごんぎつね」という物語があります。
僕は、このお話が大好きです。
ごんは、ひとりぼっちの小ぎつねで、しだのいっぱいしげった森の中に穴(あな)をほって住んでいました。そして、夜でも昼でも、あたりの村へ出ていって、いたずらばかりしました。
ごんがいたずらをするのは・・・・
ひとりぼっちだから。
友だちが欲しいから。
もっと違う関わり方をすればいいのに、いたずらで気をひこうとしているのです。
生徒指導としていろんな子供達に対応していると、子どものなかにも、そんな子はいます。
ともだちになりたいのに、いたずらばかりしてしまう子。
いやなことを言ったり、悪口を言ってしまう子。
そんな子を見ていると、ごんぎつねのお話しを思い出します。
小さい間はいいのですが、大きくなっていくに従って、本当のひとりぼっちになってしまいます。そんな子を見ていると、ごんぎつねを見ているようで、いとおしくなります。
その子も、ひとりぼっちだということを自覚していきます。周りの見えない壁に気づき、傷ついていきます。そんな子を見ていると、またいとおしくなります。
「そんなごんぎつねのようなある子が、ともだちに優しいことをしました。」という内容の小さなメモが、僕の机にありました。
ごんが、栗やまつたけを持っていったように。
その子のことを考え、その情景を想像すると、何だか胸が熱くなり、涙が出そうになりました。
ごんは、気づかれずに、銃でうたれてしまいました。でも、そのメモを書いた先生は、気づいています。僕も、一緒に気づいてあげたいです。
僕は、ごんぎつねを優しく包み込めるような人になりたいなあ。ごんをやさしく包み込めるような集団をつくっていきたいなあ。
そんな生徒指導の先生になりたいです。