山一日目 [幸せに生きる]
先ほど山から戻ってきました。
行ったのは、別山経由で白山です。
8月12日の午前6時に一ノ瀬をスタート。
一ノ瀬から別山の方に行ったのは、人と会うのがいやだったからです。なるべく一人の時間を持ち、いろんなことを考えたかったのです。
本当に数人の人としか出会いませんでした。
頭の中に出てくるのは、合唱のことばかり。
Nコン県大会で金をとれたのは、たくさんの方々のおかげ。
次々といろんな人の顔が頭に浮かびます。
まずは今の子ども達の顔。
保護者のみなさんの顔。
毎日来てくださった前校長先生。ピアニストの先生。
そして教えを受けた先生方。
さらに、毎年熱い思いを持ち、Nコンに挑戦してきた、かつての合唱団員。
今回の金は、それらたくさんの人たちの思いの詰まった金なのです。
それはみんなでとった金。
東海北陸では、そんなたくさんの人の思いを込めて歌いたい。
感謝の気持ちを込めて。
そして平和の思いをたくさんの人たちに伝えたい。
幸せな気持ちになれる歌をつくりたい。
そこへいたるには近道はない。
しかし一歩一歩あるいていけば、いずれゴールに着く。山登りと同じ。
まれの「地道にコツコツ」である。
そんなことを考えながら歩いていました。
別山山頂近くで、電波の届かないはずのところへ電話がかかってきました。
学校からです。
「NHKの方から、今日のテレビ放送について聞きたいことがあるから電話して欲しい」との連絡でした。
さっそく、その場から、NHKの方に電話しました。ちょうどその日は、うちの学校の歌声が放送される日でした。
僕が山を歩きながら考えたことをお話しました。
金に込められたたくさんの人の思い。
さらに、まれのように「地道にコツコツ」と基本を大切にしたというお話をしました。
帰って、放映された放送を見ると、そんなことをうまくまとめてお話されていました。
さて、山では今年も高山植物が優しく僕を迎えてくれました。
別山山頂の神社では、合唱に関われていることに感謝しました。
合唱を通して、どれだけ人生が豊かで楽しいものになっているでしょう。
長い時間歩きました。結局考えることは合唱のことばかり。
山は合唱とつながっていることがよくわかりました。
どちらも大好きという共通項で。
その夜は南竜山荘で泊まりました。
とっても人が少なかったです。
ここはもう、電波の完全に届かない場所。
静かな夜でした。たっぷり寝て一日目は終わりました。